30年近く生きてきてそれなりに勉強も人生経験もしてきたと思っていました。
今日、雑誌を読んでいてそろばんがアナログではなくデジタルに分類されるものだと知る瞬間までは、、、orz
今回は、知っているようで実は全然知らないこと、世の中の大部分の人が勘違いしているデジタルとアナログの話をします。
目次
アナログは古いものでデジタルは新しいものだと思っていませんか?
僕は今まで約30年間ずーっと、
- アナログ=古いもの、機械化されていないもの
- デジタル=新しいもの、機械化されているもの
こんな間違った認識でいました。
例えば、友達とレストランに行った時に、店員さんを呼ぶ機会がないと、
この店は声で呼ばないといけないのか。アナログだなーなんて思っていました。
たぶん僕と同じように考えている人が日本中にごまんといるはずです。
でも本当は全然違うんですよ。
アナログとデジタルの本当の意味とは?
実はアナログやデジタルに「機械化」「新しい」「古い」といったことは何も関係ありません。
実はアナログなのかデジタルなのかを分けるポイントは、連続的に表しているかどうかです。
- アナログ=「連続的に」表すこと
- デジタル=「離散的に」表すこと
これが正しい定義になります。
でもこの表現だと分かりづらいですよね。
そこで「時計」を例に説明してみます。
一般的に、針が動いている時計をアナログ時計、針がなく画面に数字が表示される時計をデジタル時計と呼んでいますよね。
この分け方はお店や辞書で使われている通り、正しい使い方です。
ではどうして針が動いているとアナログになるかと言うと、針が途切れることなく連続的に時間を示しているからです。
例えば9時10分から9時11分に時間を変わる時、時計の文字盤には書かれていなくても、秒針は9時10分1秒、2秒、3秒・・30秒・・59秒と時間を連続的に示し続けています。
でもデジタル時計は9時10分から9時11分に数字が変わるだけで、秒数まで示すことはありません。
つまり、離散的(飛び飛び)に時間を示しています。
アナログとデジタルの境は、連続的に表しているかどうかなので、針が動いている時計をアナログ、針がない時計をデジタルと呼んでいるわけです。
つまり、電光掲示板に針が動くタイプの時計を表示すれば、見た目的にデジタルっぽいけどアナログ時計になります(笑)
どうしてそろばんはデジタル機器なのか?
この理屈をそろばんに当てはめると、どうなるか?
そろばんはそれぞれの珠の位置で数字を表しますが、1.3や5.7などの小数(整数の間)は示していません。
デジタル時計が9時10分から9時11分にいきなり飛んでしまうのと同じ理屈ですね。
そして言葉の定義を思い出すと連続的に表すものがアナログ、飛び飛びに表すものがデジタルでしたから、そろばんもデジタルに分類されるわけです。
木で作られていて、電気も使っていなくて、自動的にも動かない
そんな原始的なそろばんも実はデジタル機器に分類されるんです。
言葉って難しいですよね(泣)
でもアナログとデジタルの正しい知識なんてなくても実生活ではなーんにも困りません!
結論:間違った使い方でも伝わればいいよね!
- 早急を「さっきゅう」と読むか「そうきゅう」と読むか
- 「うろ覚え」なのか「うる覚え」なのか
- 「的を得る」のか「的を射る」のか
- とりつく「暇」もないのか、とりつく「島」もないのか
- そろばんを「アナログ機器」というのか「デジタル機器」というのか
言葉の定義や正しい使い方を突き詰めていくとキリがありません。
でも上で挙げた例は全てどっちを使っても言いたいことは伝わります。
それでいいですよね。
言葉の使い方や文法の誤りを指摘しないと気が済まない人のことを欧米では「グラマーナチ」というのですが、彼らは大抵、周囲の人から嫌われています。
世の中全ての人から好かれるのは無理ですが、自分の周囲の人くらいからは好かれていたいものです。
そうじゃないと日常生活も仕事もしんどくてやってられません。
日本人なんだから日本語は正しく使えていると思いたいところですが、間違っていても伝わればいいやくらいに思っていた方がきっと幸せに暮らせますよね。
もちろん知識として知っておく分には全く問題ないと思います。
相手の間違いを指摘して気分を害すのが問題なんですよね。
知識は使いどころが大事ですね。
例えば、そろばんはデジタル計算機なんだよって話は飲み会などで使える小ネタかもしれません。
雑学とうまく付き合っていける人間になりたいものです。
ではまた。
周登
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