ミャンマー観光といえばバガンやインレー湖が有名ですが、ヤンゴンから遠いので飛行機に乗ったり夜行バスを使ったりと大変です。
そこで、今回は今回はヤンゴンから日帰りで観光できる「バゴー」という街を紹介します。
バゴーは13世紀から16世紀にかけてモン族のバゴー王朝の首都として栄えた町なので「古都バゴー」と呼ばれることも多いです。
ヤンゴンのシュエダゴンパゴダよりも高いパゴダがあったり、超巨大な寝仏があったりとかなり面白い場所なんですよ。
いくつか観光名所があるので、今回の記事では各名所への行き方や料金、見どころなどをまとめて紹介します。
目次
ヤンゴンからバゴーへの行き方
鉄道で行く場合
正確な時間は分かりませんが、ヤンゴン中央駅からバゴー駅にいく列車は毎日6本出ています。
僕は帰りにバゴー駅からヤンゴン駅まで列車に乗ったので列車に関する写真をいくつか貼っておきます。
バゴー駅にあった時刻表
イマイチ見方がわからずミャンマー人に聞いてみたら、写真左側のボード(12行)がヤンゴンとバゴーに関するものでした。
その左側の12行で登りと下りを順に表示しているので、ヤンゴンとバゴーは1日に6本往復しているようです。
6本の列車はすべて、ロー・ミドル・アッパーの3種類の座席があり、僕はバゴーからヤンゴンへ帰る最終列車(18時56分)のアッパークラスに乗りました。料金は2,300チャット(164円)です。
乗車したアッパークラスの様子
ミドルクラス
ロークラス
一番下のロークラスは木の椅子になるので長時間の移動はきつそうです。
僕は以前バンコクからチェンマイまで最底辺の車両(木の椅子)で18時間移動したことがありますが、その時は本当にお尻と背中が痛くなりました(泣)
よっぽど短い距離以外は、列車の座席はミドルクラス以上にした方がいいと思います。
バスで行く場合
アウンミンガラーバスステーションから毎日バスが出ています。
バゴー行きのバスは「Thein Than Kyaw(テイン・タン・チョー)」という会社が運行しています。
使っているバスは日本の中古車です。
僕が乗った時は外国人が誰もいなくて全員ミャンマー人でした。また途中でさらにお客を拾うので最終的には通路にも座るほどの大盛況でしたね。
バゴーまでは片道で一人5,000チャット(357円)です。
(以下の写真のチケットは二人分買ったので10,000チャットと書かれています)
ヤンゴンのアウンミンガラーバスステーションを出発してから約2時間でバゴーにつきました。
ただ、降ろされたのは超こじんまりとしたバスステーション(たぶん乗ってきたバスの運行会社のバゴー事務所です)
バゴー市内の地図と観光の手段
バゴーの観光地は上の写真のように点在しているので徒歩での観光はきついです。バイクタクシーがトゥクトゥクを頼んでください。
バゴーの街中には6〜8つほどの観光地があるので、見たい場所を事前に伝えて半日貸切にすると楽ですよ。
バゴーの入域料(パゴダ見学料)について
バゴーの街中を見学するだけならお金はかかりません。
しかし、指定された4つの施設に入るためには共通券を10,000チャット(714円)で買う必要があります。(1枚買うと、4つの施設に一度ずつ入れるようになります)
見学するために共通券が必要な施設は以下の4つです。
1. シュエモードーパゴダ
2. カンボーザターディー王朝
3. シュエターリャウン寝仏
4. チャイプーンパゴダ
どれもバゴーに来たら絶対に見ておきたい観光スポットなので、共通券は必須ですね。
僕は上記4つの施設の他に2つ観光したので、6つの施設を見学した順に紹介していきます。所要時間は3時間くらいでした。
バゴーの観光スポットとモデルルート
バゴーの観光スポットは、川を挟んで大きく2つに分かれています。
- 写真右側:シュエモードーパゴダと王宮
- 写真左側:寝仏とパゴダ
なので、それぞれをまとめて見てしまうのが楽です。
僕は先にシュエモードーパゴダと王宮を見てから徐々にヤンゴン方面に帰ってくるように見学しました。
見学した順番は以下の通りです。
1. シュエモードーパゴダ
2. カンボーザターディー王宮
3. ミャッタリャウン寝仏
4. シュエターリャウン寝仏
5. マハーゼディパゴダ
6. チャイプーンパゴダ
バスステーションも鉄道の駅も川の手前(ヤンゴン側)にあるので、このルートが都合がいいと思います。
それにバゴー観光の目玉「シュエモードーパゴダ」は一番最初に見たいです。
ミャンマーで一番高いパゴダ:シュエモードーパゴダ
ミャンマーで一番有名なパゴダはヤンゴンのシュエダゴンパゴダです。
でも一番高いパゴダはシュエダゴンパゴダじゃなくて、バゴーのシュエモードーパゴダなんです。
そしてシュエモードーパゴダは、ミャンマー三大パゴダの一つにも数えられているんですよ。
そんなシュエモードーパゴダの一番の特徴は、これです(↓)
シュエモードーパゴダの前に赤茶色の謎の物体が置かれていて、その上にパゴダが建っています(笑)
実はこれはかつてシュエモードーパゴダの先端部分だったものです。
地震でパゴダが崩れた際に先端部分が転がらずに止まったおかげで周辺住民に被害が出なかったのは、ブッダのありがたい力のおかげ、、、みたいな逸話がある霊験あらたかな残骸なのです。
他のパゴダにはないシュエモードーパゴダ独特の見どころなので、ぜひ現地で確認してみてください。
大量のミャンマー人がこの残骸の前でお祈りしています。
シュエモードーパゴダに入るためには共通券が必要なので、通路の途中にある受付で買ってください。
すでに他の場所で共通券を買っている場合は、ここで券を係員に見せてください。
ミャンマー三大パゴダは流石に人気で、大勢のミャンマー人でごった返していました。
この廊下の上部に設置されている絵画はパゴダの歴史を描いているものなので、もし興味があれば順番に見てみてください。
バゴーの歴史博物館:カンボーザターディ王宮
この建物は16世紀に建設された王宮のレプリカで、本物は16世紀末(もしくは17世紀初頭)に火事で燃えてしまいました。
過去の文献などを参考に1990年代に再建されたそうです。
現在は歴史資料館のような役割を果たしていて、内部には燃えてしまったオリジナルの王宮の柱などが展示されています。
他にも王の椅子や馬車?のようなものも置いてあって、当時のバゴーは栄えていたことが伺えます。
実はミャンマー三大パゴダがある場所はどこも歴史的に重要な場所になっています。
バゴーはかつて王都が置かれていた場所、ピィは古代ピュー王朝が栄えた場所、そしてヤンゴンは近代ミャンマーの中心地です。
バゴー観光をされる方はヤンゴンでシュエダゴンパゴダも見ていると思います。
ピィまで行くのは少し大変かもしれませんが、もし可能ならミャンマー三大パゴダを制覇してみてください。
繰り返しになりますが、この王宮を見学するためには共通券が必要です。
本堂に向かって右側に入り口があり、入り口付近で係員にチェックされます。そこで共通券を買うか、すでに買った共通券を見せてください。
ジャングルに隠されていた神秘の寝仏:シュエターリャウン寝仏
全長50m越えの巨大寝仏です。
バゴー王朝の滅亡後、イギリス植民地時代に発見されるまで300年近くジャングルに埋もれていたらしいです。
ジャングルを歩いていて急にこんなに巨大なブッダが出てきたらちょっと怖いですね(笑)
また、シュエターリャウン寝仏は映画「ビルマの竪琴」のモデルになったとも言われているので日本人にも割と知られていて、日本人観光客が多いようです。
入り口を入ると通路の両脇にお土産屋もありますが、日本語で話しかけてくる店員もいました。
お土産屋さんを抜けて、シュエターリャウン寝仏の手前まで行くと受付があります。
そこで共通券を買う、もしくは見せてください。
寝仏の見どころは何と言っても足の裏です。
タイのワットポーもそうですが、寝仏の足裏の模様はとても綺麗ですよね。
正直、寝仏の製作はここに一番力を入れている気がします。
だって頭の裏とか超テキトーですよ(笑)
どうやらミャンマーだけでなくタイなど外国からも寄付が集まっているようで、そのおかげでシュエターリャウン寝仏の周囲には囲いが作られ雨風から守られています。
未完成の巨大寝仏:ミャッタリャウン寝仏
シュエターリャウン寝仏のすぐ隣(南側)には、ミャッタリャウン寝仏があります。(共通券なしで見学できます)
実はミャッタリャウンとシュエターリャウンは兄弟で、ミャッタリャウンがお兄さんです。
お兄さんだから?なのかミャッタリャウンはシュエターリャウンよりもさらに大きく、80m越えです。
でも周りには建物が建てられていないので雨ざらしです(泣)
参拝客も弟に比べて圧倒的に少ないので、寄付金が集まらず雨風を防ぐ建物が建てられないらしいです。
上の写真の左手前に見えている鉄骨が建設途中であることを表しています。
ちなみにこちらの足裏の模様は金ぴかです。
模様の意味は全然分からないですが、とにかく綺麗です(笑)
兄と弟はどっちがイケメンかなーとふと思ったので並べてみました。
並べてみるて顔が違いすぎて全然兄弟っぽくないですね。弟の方が甘いマスクなので女性受けしそうです(笑)
登れるパゴダ:マハーゼディパゴダ
ミャンマーのパゴダは全体が金色に塗られているものが多いですが、このパゴダは珍しく白銀に輝いています。
それだけでも十分見に行く価値はありますが、他にも行くべき理由があります。(共通券なしで見学できます)
実はこのパゴダ、、、登れるんです!
パゴダはそもそも観光客が登れるように作られていないし、登れるようになっていてもバガンのように禁止されているのが普通です。
でもこのパゴダは自由に登ることができます。ただし、男性だけです。女性の皆さん、ゴメンなさい
パゴダの頂上からの景色は、こんな感じです。
遠くに見える金色の尖っているものは全部パゴダですね。
バゴーは森とパゴダの街と言えると思います。
謎の巨大四面大仏:チャイプーンパゴダ
チャイプーンパゴダは15世紀にモン族が建てたと言われています。
入場するためには共通券が必要なので、入り口で買うか、すでに持っているものを提示してください。
入場券を見せて中に入ると、さっそく4つの顔がお出迎えです。
1と4は違いがすぐに分かりますが、2と3が超似てますよね。
ミャンマー観光中に、巨大な大仏が4体も同じ場所に建てられている光景を見れたのはここだけでした。
かなり珍しいと思うので、バゴー観光の際はぜひこちらにも立ち寄ってみてください。
バゴーに宿泊するとゴールデンロックに行くのが楽
バゴーはヤンゴンから片道2時間ほどでいける日帰り観光地です。
また、バゴーはゴールデンロックのあるチャイティーヨーとヤンゴンのちょうど中間地点でもあります。(ペグーはバゴーの旧称です)
なので、ヤンゴンからバゴーに行って観光した後に一泊して、次の日にゴールデンロックを観光しヤンゴンに帰るというルートも有りです。
というのも僕はヤンゴンでずっと宿を取っていたので、バゴーもゴールデンロックも日帰りしましたが移動距離・時間ともに長くなりかなり疲れました。
- 初日:ヤンゴンからバゴーへ日帰り(往復4時間)
- 二日目:ヤンゴンからゴールデンロックへ日帰り(往復10時間)
またヤンゴンはいつも渋滞しているので二日目にバゴーから出発できればかなり時間の節約になります。
もしもう一度バゴーとゴールデンロックをどちらも観光するなら僕はバゴーに泊まります。
これから同じ場所を見学しようとしている人は参考にしてみてください。
ゴールデンロックへの日帰り観光については以下の記事で詳しく書いています。
昨日バゴーに行ってきました。大変参考になりました。足はタクシーにしました。ホテルのフロントに相談したら、バゴーを良く知ってるドライバーを紹介してくれ、往復70,000でした。
記事を読んでいただきありがとうございました。
またコメントもいただきありがとうございます。
この記事の内容が参考になったようで良かったです。
確かにヤンゴンからタクシーで行ってしまうのもいいですね。
天気も時刻表も気にしなくていいし、バゴーをよく知るドライバーさんなら案内もしてもらえるし最高だと思います。
残りのミャンマー観光を楽しんでください♪
ではまた!
バゴーのことを検索する際にいつも参考にさせて頂いています。とてもわかりやすく疑問に思っていたことが解消しました。ありがとうございました。
ブログを読んでいただきありがとうございます。
お役に立てて良かったです。
バゴー以外の場所も面白いので時間があれば色々と回ってみてください。
今後ともよろしくお願いいたします。