「デンマーク」と聞いて、なにを思い浮かべますか?
- 幸福度ランキングで上位の国
- 税金が高いけど社会保障が手厚い国
- 詩人アンデルセンの生まれ故郷
- ヴァイキング発祥の地
人によって違うと思いますが、こんな感じじゃないですか?
でも今回ご紹介するデンマークは一味違います。
ゆりかごから墓場まで生活を保証してもらっているはずのデンマークで、ギャンブルによって身を滅ぼす人が次々と生まれているというネガティブな話をします。
でもカジノ法案で揉めている日本人としては知っておくべき話だと思います。
目次
ギャンブル市場を自由化するとギャンブル人口が増えてしまう
日本国内のギャンブルは基本的に全て公営です。
競馬も競艇も競輪も全て国の管理が入っています。つまり民間人がギャンブル会社を設立、運営することはできません。
すると、
↓
ギャンブルをできる場所が増えない
↓
ギャンブル人口が増えづらい
こんな論理が成り立つのかなあという気がします。(実際にはパチンコなどのグレーゾーンがたくさんあるのでギャンブル人口は増えているかもしれませんが)
でもギャンブル市場を自由化して、誰でも自由にギャンブル会社を経営できるようにしたらどうなるか?
たぶん、
↓
ギャンブルをできる場所が増える
↓
ギャンブル人口が増える
こんな感じになるんじゃないかなあ。
実際、以前のデンマークは日本と同様にギャンブル市場を規制し、国が管理しながらギャンブルを行なっていました。
しかし2012年からギャンブル市場を民間に解放し始めたため、現在では多くのギャンブル企業が進出しています。スマホアプリのガチャのようにオンライン上で気軽に課金できるギャンブルも増えてきているようです。
その結果、ギャンブル依存症患者数は推定6,000人(2005年)から10,000人(2018年)に増加したと考えられています。
ギャンブル依存症になってしまうとどうしてもギャンブルをしたくなるので、なんとかしてお金(掛け金)をかき集めるようになります。
ここにデンマーク社会最大の問題が隠されています(↓)
世界最高の福祉国家デンマークの消費者金融は制限なく利息を設定できる
デンマークの福祉レベルは世界的にみても超ハイレベルです。
医療費や教育費が無料で、手厚い年金保障制度もあります。(僕は60歳になっても年金をもらえそうにないのでとってもうらやましいです、、、)
でもデンマーク人は全員がお金持ちというわけではありません。中には借金をしなければならない人もいます。
もちろんお金を貸す会社は貸し倒れにならないように気をつけてお金を貸しますからまともな会社に借金の相談に行けば、絶対に返せない額(つまり銀行が回収できない額)のお金を借りることはできないはずです。
でも実際にデンマーク国内には借金に苦しんでいる人がいます。
なぜ借金を返せなくなってしまうのか?
その理由はデンマークの利率制限にあります。
実は銀行の消費者ローンについては年間の最大利率が10%と制限されていますが、消費者金融の利率には制限がないんです。
やろうと思えば、20倍でも30倍でも取ることができます。日本の闇金みたいなものですね。
実際、銀行ではなく消費者金融でお金を借りる人たちは銀行から融資してもらえなかった人たちです。
返済期限の迫った借金を返すために別の消費者金融から借金するという悪循環が生まれています。
いったんこの悪循環にハマってしまうと簡単には抜けられません。
この問題を解決するためには、悪循環に入るきっかけとなった最初の借金の原因を取り除く必要がります。
ROFUSに自主登録してギャンブルから強制的に離れる
ギャンブルには射幸性があるので、やりたくなってしまうのは仕方がありません。それは人間の性質です。
そこで、自分がやりたくなってもギャンブルをできなくするという方法をお勧めします。
デンマークには「ROFUS」というシステムがあり、このシステムに登録した人は賭場に入れなかったり、オンラインカジノで賭けられなくなったりします。
デンマークではすでに2万人弱が登録していて、そのうち7割が半永久的に賭場への出入りを制限する設定を行なっています。(完全にギャンブルから離れるという意思表示ですね)
また掛け金の上限を設定することもできるため、1日1000円までしか使わないと決めて設定を行えば、掛けたくても掛けられなくなります。
現在、日本国内でカジノ法案が審議されていますが、もし法案が通ったら「ROFUS」に登録して自分の身を守るのがいいかもしれませんね。
(上記画像の青枠内に書かれているように、日本のギャンブル依存症患者は世界的に見ても異常に多いです)
行かない、賭けないと言っていても、やってしまうものです。
自分ではなく外部の力を使って自分自身に規制をかけてみてはいかがでしょうか?
(僕はギャンブルやってみたいので、法案が通ってカジノがオープンしたら少しやってみて、その後にROFUSに登録しようと思っています)
ではまた
周登
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