【感想】反日種族主義の内容を簡単に紹介【著者・意図・韓国人の反応など】

反日種族主義

どうして韓国は日本を嫌うんだろうか?
どうして日本はアメリカを嫌っていないんだろうか?

ずっと前からこんな疑問を持っていました。

 

「戦争で買った国が負けた国に乗り込んで国の制度を変える」

 

この構図は日本も韓国もアメリカも変わらないはずです。

でも日本に対する韓国の感情と、アメリカに対する日本の感情は全然違いますよね。

その答えが歴史教育にあるんだなあと分かりやすく教えてくれる本があったので紹介します。

 

ベストセラーにもなった「反日種族主義」という本です。

 

かなり衝撃的なタイトルですが、書いてある内容は理路整然としていて勉強になります。

日本と韓国の関係に留まらず世界中の国と国の関係性に応用できる視点が書かれていますよ。

歴史に興味がある人にとっては垂涎の一冊ではないでしょうか?

 

反日種族主義は韓国人が韓国人のために書いた本

反日種族主義

この本の内容を紹介する前に最も大事なことを書いておきます。

それはこの本が「韓国人が韓国人のために書いた本」ということです。

日本やその他の国の人が韓国の間違いを指摘し馬鹿にするために書いた本ではありません。

感情論ではなくデータに基づいて論理的に書かれていて、日本が悪い部分についてはしっかりと批判もしてとても勉強になります。

歴史教育は国の方針に従って恣意的に歪められてしまうことを警告する本でもあるので、日韓以外のあらゆる国際関係に応用できると思います。

 

著者は?どんな内容が書かれているの?

韓国の間違いを韓国人が大々的に告発するなんて普通はできません。

韓国国内でボロクソに批判されることは簡単に予想できますからね。

でもそんなことをやったのが著者・編者の李栄薫(イ・ヨンフン)です。

李栄薫イ・ヨンフン

経歴

ソウル大において韓国経済史研究で博士学位を受ける。韓神大、成均館大を経てソウル大経済学部教授に就任。定年退職後は、李承晩の校長として活動している。「朝鮮後期社会経済史」(ハンギン社、1988年刊)、「数量経済史で捉え直す朝鮮後期」(共著、ソウル大学校出版部、2004年刊)、「大韓民国の物語」(キパラン、2007年刊、邦訳は文藝春秋)、「韓国経済史」Ⅰ・Ⅱ(一潮閣、2016年刊)などの著書がある。

出典:反日種族主義

加えて、経済史学会会長、韓国古文書学会会長などを歴任した人物で、韓国歴史界の重鎮です。

その彼と数人の協力者たちが感情ではなく論理で韓国人の目を覚まそうと本書に記載したいくつかの事実は控えめに言って衝撃的でした。

 

例えば

  • 植民地支配終了後に韓国が日本に請求できるものはなかった
  • 竹島が韓国の領土であったことはなかった
  • 強制労働はなかった
  • 慰安婦問題はなかった

 

日本人である僕にとっても「ええ!そうなの!?」って感じなので、韓国人にとっては受け入れがたい内容に違いありません。

実際、この本を読んだ韓国人から著者に対して批判が山のように届いています。

 

韓国人の Twitterでの批判をまとめたページ → 【韓国の反応】日本でも爆売れ「反日種族主義」著者に暴行・脅迫…過激化する反応(訪日ラボ)

 

また韓国国内のいくつかの公共図書館では閲覧制限が導入されました。 → 韓国図書館が「反日種族主義」を閲覧制限…「知る権利」ないがしろに(FNN PRIME) 

 

インターネットが発達した現代社会において図書館での閲覧制限にどれほどの効果があるのかは疑問ですが、そうせざるを得ないほど影響力のある本だということなんでしょうね。

 

特に印象に残った内容を簡単に紹介

本編は300ページ越えの大作なので個人的に印象に残った部分のみ簡単に紹介します。

詳細は実際に本を手に取って読んでみてください。

要所ごとに写真や表などのデータが載っているので理解しやすいです。

 

韓国人は嘘つき?

これは反日種族主義の全編で紹介されている誤った歴史観と歴史教育の根幹を成すものです。

すなわち韓国人は嘘をつき過ぎて何が本当のことなのかわからなくなってしまったということですね。

人間誰しも嘘をついて生活しています。

  • 間違いを隠す
  • 仮病で会社を休む
  • 二股をかける

まあ嘘のレベルも色々ですね。でも韓国の嘘のレベルと頻度はちょっと度肝を抜かれます。

例えば、

  • 偽証罪で告訴された韓国人は1400人(日本の172倍)
  • 虚偽に基づいた告訴の件数は日本の500倍
  • 保険金詐欺の総額は4兆5百億ウォン(約3600億円)
  • 知的財産に関する韓国政府支援金の33%が騙し取られている

 

うーん。数字がすごすぎて実感がわきませんね(泣)

とりあえず政府資金の約3割が騙し取られているというのは本当に危機的状況だと思います。

ポジティブに捉えると韓国の警察機関が優秀で、日本よりも嘘に関する摘発がうまくいっているのかもしれませんが。

発覚・公表されていないだけで日本も同じように政府資金が騙し取られている可能性もありますよね。

 

虚偽に基づく告訴が日本の500倍と紹介されていますが、逆にいうと日本にも嘘に基づいて他人を告訴する人がいるということです。

本当にやめてほしい、、、

 

プロローグ(著書の一番最初)にこの数字が並べられていたので、ものすごいインパクトで印象に残ってしまいました。

 

慰安婦問題を言い出したのは日本人

竹島や徴用工など日韓関係には様々な課題がありますが、最も深刻なものは慰安婦問題でしょうね。

韓国の日本大使館前やアメリカに慰安婦像を建てて国内外に広くアピールしている様子はやりすぎだと思いますが、それが韓国の本気度?を表しているんでしょうか。

日本政府は韓国政府と何年もやりとりを続けて慰安婦問題を解決しようとしていますが、解決の兆しが見えません。

そんな様子を見ていると日韓請求権協定で慰安婦についてちゃんと議論すればよかったのにと思ってしまいます。

僕を含めて多くの日本人が日韓請求権協定で慰安婦についても解決済みと理解していると思います。日本政府がそう言ってますから。

 

しかし著者曰く、実際には日韓請求権協定を協議・締結した時点で、韓国政府も韓国人も慰安婦に関する問題など想定していなかったようです。

 

もちろん韓国政府は日本軍が戦時中に韓国人の慰安婦を動員していたことを把握していました。

アメリカも韓国で慰安婦を動員していたし、戦前・戦後を問わず慰安婦(つまり性売買)は存在していました。

つまり慰安婦の存在自体が違法であったり、国際問題になるのではなく、相手の同意なく無理やり性売買をさせられ、また対価も受け取れないなどの関係性だった場合に問題になります。

そうでない対等な関係(合意のもとに行われ対価が支払われる)であれば食料品などを買う通常の売買と変わらないWinWinの関係ですから。

日韓請求権協定について協議しているとき、日本と韓国はお互いに慰安婦をはじめとする性売買は対等な関係のもとに行われたものであり特に問題なかったと考えられていたようです。(著書の中では慰安婦が正当な対価をもらっていることを記録した資料などが公開されています)

 

しかしその前提を崩す重大発言をしたのが日本人の吉田清治という人物でした。

 

彼が「無理やり韓国人の女性を連行し慰安婦にした」と発言したことで慰安婦問題が生まれたようです。ただし、驚いたことにその発言は嘘でした。

一人の日本人の嘘によって現代の日韓関係を左右するほどの大問題が生まれてしまったという話を韓国人の方が書いた本から学ぶというのはなんだか不思議な気分ですね。

 

日本の歴史教育も歪められている部分はあるんだろう

韓国の歴史教育では、竹島は古来からずっと韓国の領土です。

植民地時代には徴用工として不当に安い単価で働かされた人がいました。

慰安婦は日本軍によって無理やり連れ去られた人々です。

 

この本はそれら全てをデータに基づいて否定しています。

しかし韓国国内ではこの本の内容は嘘であり、教科書の内容が真実です。

 

幼い頃から教え込まれたことを否定するのは難しいですよね。

それはよくわかります。

 

歴史教育の刷り込みは本当に人間の根幹を決めてしまうんだなあということがよくわかる本でした。

きっと日本の歴史教育の中にも同じように日本政府の都合のいいように書き換えられた部分があります。

でもどこが間違っているのか日本人には分からないんでしょう。

間違っているという意識がないので調べませんよね。

 

試しにGoogleに「日本 歴史教育 誤り」と入れてみたら無数の資料が出てきました。

これら全てがデタラメであると断言することはできません。

きっと隠された真実が混じっているでしょうね。

 

反日種族教育は「韓国人が韓国人のために書いた本」ですが、日本人である僕らが読んでも本当に勉強になります。

むしろ日韓関係に悩む日本人こそ読むべきなのかも。

気になる部分だけパラ読みしようかなあと思って手にとったら面白くて一気読みしてしまいますよ(笑)

 

 

周登
ではまた!

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