ビッグイシュー380号】地球温暖化を最初に提唱した人物はグレタさんの遠縁のスヴァンテ・アレニウス氏だった

ビッグイシュー380号

380号(2020年4月1日発行)からビッグイシューが一冊450円になりました。

価格改定に合わせて表紙のデザインなども一新され、新しい雑誌という感じですね。

ビッグイシュー379号と380号

379号(左)と380号(右)の表紙を比較

 

記念すべきリニューアル第一弾の表紙は「グレタ・トゥーンベリ」さんです。

ということは、特集はもちろん気候変動ですね。(彼女の言葉を借りると「気候危機」ですが)

コロナウイルスの世界的な感染拡大によって一時的に温室効果ガスの排出が抑えられていますが、感染が落ち着いてきたらまた排出量が増えることは間違いありません。

 

グレタさんの言葉は厳しいので言われると胸が痛いのですが、一度聞いてみると自分の生活を見直すきっかけになるかもしれませんね。

今回はビッグイシュー380号で詳しく紹介されていたグレタさんの生い立ち、気候危機と関わるようになったきっかけについて紹介していきます。

 

グレタ・トゥーンベリさんはアスペルガー症候群、高機能自閉症、強迫性障害

グレタ・トゥーンベリ ビッグイシュー380号

 

大人に囲まれた舞台で堂々と演説する姿が印象的なグレタさんですが、少し前までは家に引きこもる不登校の少女だったそうです。

当時ついた診断は

  • アルペルガー症候群
  • 高機能自閉症
  • 強迫性障害
  • 選択制かんもく症

 

一日中家に閉じこもり、特に何をせずに過ごす。

朝食のバナナを約1時間かけて3分の1だけ食べ、昼食は約2時間かけてニョッキを5本だけ食べていたそうです。

ニョッキ

(ニョッキの写真)ポテトを棒状にしたもの

 

相当重度のうつ状態だと思います。

驚いたのが、うつになった原因が学校でいじめにあったことと気候危機について知ったことだったという点です。

 

いじめが原因で不登校やうつ病になるという話はよく聞きます。

でも環境問題について知ったことがきっかけでうつ病になったという話は聞いたことがありません。

 

グレタさんによると、人為的に引き起こされた環境変化によって餓死寸前に陥ったシロクマの写真を見てから、その光景が頭から離れなくなったそうです。

他の生徒はシロクマの写真をすぐに忘れられたけど、彼女は忘れられなかった

それがきっかけとなり、あの有名な2週間の学校ストライキにつながりました。

 

「アスペルガーは一種の授かりものだと思っています」というグレタさん言葉から、周りの空気を読まない力というのも大事だなと気付かされます。

 

温室効果ガスによる地球温暖化を最初に指摘したスヴァンテ・アレニウスはグレタさんの父方の遠縁

スヴァンテ・アレニウス

スヴァンテ・アレニウス(出典:wikipedia

今から100年以上前の1896年に、スウェーデンの科学者スヴァンテ・アレニウスが二酸化炭素の増加が地球温暖化を招く可能性があると指摘しました。

(現在は二酸化炭素よりも温室効果の高いメタンガスがより注目されているようです。)

ただしその理論が真剣に議論され始めたのは約100年後の1980年代です。

スヴァンテ・アレニウスの理論は時代を先取りしすぎたということでしょうか。

そして2010年代後半に入り、彼の子孫が地球温暖化を阻止するために立ち上がりました。

 

その子孫がグレタ・トゥーンベリさんです。

 

何世代離れているのか分かりませんが、グレタさんのお父さんがアレニウス家と繋がっているそうです。

グレタ・トゥーンベリと父

グレタさんのお父さんの写真(出典:ビッグイシュー380号誌面)

 

なんだか壮大なロマンを感じますね。

スヴァンテ・アレニウスもまさか自分の子孫が、自分が提唱した地球温暖化に立ち向かうとは思ってもみなかったでしょう(笑)

 

【言い訳無用!】グレタさんの言葉は正論すぎて胸に刺さる

 

グレタさんはこれまでに国際的な大舞台で大人たちの無責任な政策を批判し、全人類が真剣に気候変動と向き合っていかなければいけないと主張しています。

主張内容はいつも正論で、誰もがそうすべきだと心の中ではわかっていることです。

でも経済成長や政治問題が邪魔をして実際に行動に移すことはできないのが実情です。

でも何かしらの理由を盾に環境対策を後回しにするのは大人たちの言い訳だとグレタさんはバッサリと切り捨ててしまいます。

 

スーパーでビニール袋をもらい、室内でエアコンを全開にし、飛行機に乗って旅行に出かける我々現代人には本当に刺さる言葉です。

 

ダボス会議で演説するグレタ・トゥーンベリ

ダボス会議で演説するグレタさん(出典:環境ビジネスオンライン

 

最後に、ビッグイシュー380号の紙面に載っていたグレタさんの言葉をいくつか引用しておきます。

世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で語った内容です。

 

あなた方には希望を持ってほしくない。むしろパニック状態になってほしい。

 

自分が危機的状況に陥ったら取るであろう行動を取ってほしい。家が家事に遭っているように行動してほしい。今まさにそれが起きているのだから。

 

大人たちが私たち子どもにできるせめてものことは、大人たちの無策に抗議する私たちの行動を許すこと。私たちの将来を大切に守ろうとする行いを、とやかく言われる筋合いはないのです。自分たちの行動に責任を取らないのなら、あなた方は人類史における”最低の悪者”として記憶されるでしょう。

 

特に最後の言葉「人類史における最低の悪者」は痛烈です。

世界のリーダーたちの前で全く物怖じせず主張するグレタさんの信念の強さには頭が下がります。

グレタさんほどでないにしろ、僕もできる範囲で環境対策に取り組まねば。

それが積もり積もって、地球ひいては自分たちの未来を守ることにつながるのだから。

 

ビッグイシューを売っている場所やその他の詳しい情報は公式ホームページから確認できます。また、ビッグイシュー基金を通して寄付を行うことも可能です。興味のある方は以下の公式サイトを確認してみください。

ビッグイシューホームページ

ビッグイシュー基金ホームページ

 

周登
ではまた!

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